平野区で人気の創作料理店「広島れもんずゆー」の新ブランド「米粉 ～Kome-Kona～」を立ち上げ！【2/11】

新ブランド「米粉 ～Kome-Kona～」のロゴ

大阪市平野区の住宅街にあるフードコート型シェアキッチン「food stand MeEATS」内に店を構える創作料理店「広島れもんずゆー」が、新ブランド「米粉 ～Kome-Kona～」を2024年2月に立ち上げました！

同ブランドでは、「広島れもんずゆー」で人気の「レモン香るガトーショコラ」や、米粉を使用したグルテンフリーのレモンケーキなど多彩な焼き菓子をECショップで販売しています。

オーナーの上岡慎司さんは、「food stand MeEATS」内で和食店「どん御膳 米まる」も営業し、なんと一人で3つのブランドを展開しています。

しかもすべての調理を上岡さんだけで行っているというから驚き。

「今はワンオペの営業スタイルをあえて採用しています」という上岡さんに、その詳しい理由やお店への想いなどを語っていただきました。

2つの看板をひとつのお店に掲げる新スタイルで料理を提供

オーナーの上岡 慎司さん

ー「food stand MeEATS」内でどんなお店を営業しているか詳しく教えていただけますか？

私の出身地となる広島産のレモンを使用したパスタやカフェスイーツなどを提供する「広島れもんずゆー」と、海鮮丼など和食をメインに提供する「どん御膳 米まる」の2ブランドを営業しています。

キッチンスペースをひとつだけ借りて、2つの看板をひとつのお店に掲げています。

「広島れもんずゆー」と「どん御膳 米まる」の2業態を展開中

ー1つのお店で二つのブランドの料理を提供する、というのは新しいスタイルですね。

和食で6年間、イタリアンで4年間の調理経験があったので、これを活かした自分らしい店を作ろうと思ったらこうなりました。

当初は菓子専門店も考えたのですが、事業の継続性や成長性を考えたら、今の業態にして正解だったと感じています。

スペース的に1人の方が動きやすいことに加え、食材管理や調理オペレーションを自分でしっかり把握する力を付けるには、ワンオペ体制が一番いいのであえてそうしています。

最終的には、ここを巣立って自分の店を持つことが目標です。

定休日、営業時間、メニュー変更など自分の裁量で柔軟に設計できる点もワンオペのメリットだと思います。

―なるほど、あえてワンオペ体制にしているのは、独立開業に向けたステップアップの場として「food stand MeEATS」を活用しているからなんですね。
一点集中よりも複数の業態を展開するほうがリスクも低減できそうですね。
他にもシェアキッチンをしている場所はあると思うのですが、なぜ「food stand MeEATS」にしたんですか？

私には飲食業界で従事してきた経験はありますが、飲食店経営者として経営に携わった経験がありませんでした。

この不安を払拭してくれたのが「food stand MeEATS」を運営する「しょくの杜」の代表・有迫さんです。

高校で簿記や会計を学んだことはありますが、やはり実践してみなければわからないことが多いです。

有迫さん自身が飲食業界でキャリアを積み上げてきた方なので、「こんな時はこうする方がうまくいく」「こういう時にはこういった対応が必要」ということを経験も踏まえて随時アドバイスしてくれています。

冷蔵・冷凍庫、シンク、コンロ、食器棚、作業台などの厨房機器が完備された状態からスタートできるのも大きなメリットでした。

開業時に自分で購入したのは、コーヒーメーカー、鍋、フライパン、食器、小型オーブンなど総額で100万円近くかかりましたが、個人店を持つよりはかなり抑えることができています。

衛生管理を徹底されているところも「ここにしよう」と決めた理由の一つです。

飲食店を開業できる環境が「food stand MeEATS」には整っていると思います。

「どん御膳 米まる」と「広島れもんずゆー」のこだわり

―「どん御膳 米まる」も「広島れもんずゆー」もメニューが豊富でどれもおいしそう。それぞれの人気メニューを教えてもらえますか？

「どん御膳 米まる」は、新鮮な刺身を使用した海鮮丼が人気です。

「2色丼」や「3色丼」は、好みの魚を選べるようにして“選ぶ楽しさ”も付加価値として提供しています。

「海鮮追加」「ごはん大盛り」などオプションも用意しているので、来るたび違ったアレンジを楽しむこともできます。

朝9時に開店するので朝食提供もしています。鯛の炙り刺身の上に京都から仕入れるこだわりのお茶っぱのふりかけをまぶした「鯛まぶし茶漬け」は、私自身もお気に入りのメニューです。

「広島れもんずゆー」では、私の地元となる広島県産の無農薬レモンをテーマにさまざまな創作料理を提供しています。

農薬のほか防腐剤やワックスも使用していない自然本来の味わいを持つのが広島レモンです。

この魅力をより多くの人に広めていきたいという想いでいろいろなメニューを開発しています。

テイクアウトやデリバリーも可能な人気メニュー「レモンクリームパスタ」

「レモンクリームパスタ」は、開業当初から人気の高いメニューの一つです。パスタの上に輪切りレモンを載せることで、見た目の華やかさも演出しました。

夏でも気軽にお召し上がりいただけるよう濃厚過ぎないクリームパスタに仕上げ、レモンの軽やかな味わいが引き立つようにもしています。

手ごねハンバーグをデミグラスソースで煮込んで、トマト煮の野菜とレモンの輪切りを添えた「煮込みハンバーグのカフェ丼」も、レモンの爽やかな酸味がいいアクセントになっていると好評です。

―イートインに加えてデリバリーもされているみたいですね。

距離的に少し遠いお客様にもアプローチできるのはデリバリーのメリットです。

ウーバーイーツや出前館をプラットフォームとして活用して、幅広く対応しています。

デリバリーを利用してみて「おいしかったから実際のお店に行きたくなった」という方もいれば、「雨で店に行けないから」といって、いつも来店いただいているお客様がデリバリーを活用されることもあります。

「米粉 ～Kome-Kona～」をEC展開！

グルテンフリーの「米粉のふんわりレモンケーキ」

ーさらに今年2月、「広島れもんずゆー」で人気の焼き菓子を全国に届けるべく、新ブランド「米粉 ～Kome-Kona～」をECサイトに立ち上げたんですね。

はい。2024年2月11日、オンライン通販サイト「BASE」にECショップ「米粉 ～Kome-Kona～」を開設しました。

ブランドネームに“米粉”とあるように、グルテンフリーのお菓子をメインにした商品を揃えています。

―米粉に着目した理由は？

グルテン不耐性になった妻のために、グルテンフリーのお菓子を作り始めたのがきっかけです。

「広島れもんずゆー」のメニューとして販売したところ、多くのお客様から「おいしい」とお声をいただくことができました。

アレルギー対応のお菓子というと味や見た目が後回しにされがちですが、おいしくてしかもグルテンフリーのお菓子作りを「米粉 ～Kome-Kona～」では目指しています。

ECショップを販路に選んだのは、グルテンアレルギーに悩む全国の方に「米粉 ～Kome-Kona～」のお菓子を食べてもらえると考えたからです。

また、実店舗の売上げを補完する手段としても有効だと思います。

―今はどんなアイテムを販売されていますか？

といったラインナップで始めています。

レモンのさわやかさとショコラの濃厚さが合わさった「レモン香るガトーショコラ」

「広島れもんずゆー」で提供している米粉のホットケーキも人気なので、今後メニューに加えていきたいです。

米粉のフィナンシェ、しっとりしていて口どけがさらりとやさしい和菓子のような上品さがありますね。ご贈答品にもぴったり、という感じです。

―小麦粉で作るお菓子にはない独特の後味がくせになりそうですね。

くせになる味というのは私が商品開発で大事にしているポイントです。「この店に来た意味のある味」「このブランドにしかない味」をお客様に提供したいです。

そのために新作の開発や既存アイテムのリニューアルは常に行っています。

商品開発には有迫さんのほか、「food stand MeEATS」に入店している他のオーナーにも意見を求めています。

やはり私一人の味覚では偏りがあるからです。

いろいろな意見をいただく中で新しい調理スキルを教わることもありますし、気づかなかった発想を得られることもあります。

しっとり味わい深い「米粉と大豆粉のマフィン」

―出店中のベーカリー「ぱん屋カフェKoco cafe」のフォカッチャを付けるお料理があるのも、他の店舗との協力体制が整っている「food stand MeEATS」ならではのメニュー展開ですね。

私の店だけではなく、この施設全体が盛り上がってくれたら一番嬉しいです。

当店のレモネードを頼んで、隣の「鯛餡日和」の鯛焼きと一緒にカフェタイムを楽しんでもらう、というように、施設全体でお客様の食体験を高めていくのが理想です。

これから…さらに膨らむ夢！！

―今年2月に開業2年目を迎えましたね。今年はどんな一年になりそうですか？また、今後どのように事業を展開していきたいとお考えですか？

1年間の営業を通じて、アイテムの人気・不人気もだいぶ掴めてきました。

今あるメニューを精査して、５月に少しリニューアルしようと思っています。

ランチ時間のセットメニューにニーズがあるので、そのあたりを充実させる予定です。

「ランチメニューを充実させていきたいです！」と意気込みを見せる上岡オーナー

今後については、地元の広島にも「food stand MeEATS」のような施設を作れないかと考えています。

私のように、少ない資金ながらも志を持って開業しようとしている人は少なからずいるはずです。

そういう人たちとともに飲食の輪を広げたいと思っています。

ここで開業するまでは「自分の店が持ちたい」というのが一番の夢でしたが、今は飲食業界全体を盛り上げられるような事業をすることが私の一番の夢になっています。

まとめ

ワンオペかつ週6日フルで働く上岡さん。

「広島れもんずゆー」「どん御膳 米まる」「米粉 ～Kome-Kona～」の3つのブランドでそれぞれ魅力的な料理やスイーツを提供されています。

そんなにハードワークで大丈夫なんですか？と思わず聞いてしまったのですが、「お客様に笑顔になってもらえると嬉しくて」と爽やかに即答されました。

そんな上岡さんを見守る有迫さんは「彼はここでやり切る覚悟を持って飲食店経営に挑んでいます。シェアキッチンが低リスク・低コストだからといって、商売の厳しさは変わらないので。彼のような強い思いを持っていることが飲食業を始めるための前提条件ですね」と話します。

夢に向かって全力で挑む上岡さん。応援せずにはいられません…!

ぜひ上岡さんの熱い想いのこもった料理＆スイーツを多くの人に食べてほしいです！